久しぶりの読書メモ。実はこういう系の本をちゃんと読み切ったのは久しぶりかもしれない…
今日はPCを開かないので、とりあえずはメモ程度に。
- 作者: ジョアン・マグレッタ,マイケル・ポーター(協力),櫻井祐子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/09/21
- メディア: 単行本
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戦略論の大家、マイケル・ポーターの「古典」と呼ばれる書籍や論文の主張を、消化しやすくまとめたもの。
MBA生なら誰でも知っていて当たり前のポーター、しかしその真髄は全くもって理解が浅かったことを思い知る。
競争、競争優位、戦略なの、基本的で根底を支えるものでありながらビッグワード化しやすい言葉を、明確に定義しているから納得感が高かった。
以下、9/23時点の覚書。もうちょい消化して明日更新する。
・健全な競争は、価値創出を伴うプラスサム競争で、一方不毛な競争は、価格競争に陥るゼロサム競争。前者は独自価値を目指し、後者は「最高の」価値を目指すと陥る。
・競争優位とは、企業が実行する活動から生じる、相対的に高い価格か、相対的に低いコストの実現である。
・競争優位を生み出すための計画を戦略と呼ぶ。優れた戦略は、特徴ある価値提案、特別に調整されたバリューチェーン、ライバルとは異なるトレードオフ、バリューチェーン全体の適合性、長期にわたる整合性の5つの条件を満たしているべきである。
・戦略とは、需要サイドと供給サイド両方から論じるべきである。価値提案だけでは模倣され、長期の競争優位にはつながらない。模倣されづらい「活動」を構築することが、戦略の重要な一要素である。
・戦略の本質は、「何をやるかを明確に決め」、同時に「それと相反する何かをやらないことを決める」ことにある。このトレードオフ(取捨選択)を受け入れることにより、一方の価値を生み出す活動をより高いレベルに研ぎ澄ますことができる。
・このような戦略を構築するには、そもそものフィールドである業界の構造から生じる競争要因と、業界の標準的な価値創出のプロセスを把握しておかなければならない。そうすることにより、収益性のハードルとなる競争要因を回避するためのポジションが把握でき、また長期にわたって優位を保つための活動を考えることができるようになる。前者が5F分析、後者がVC分析にあたる。
こんなところ。
この本を読んで考えたのは、業界KSFとは「業界で長期にわたって高いROICを上げ続けられるために必要な要因と、それを実現するための活動」なのかな。それを、個社のケイパビリティに応じてどう満たしていくのか、というのが、個社戦略になるのかな。
めちゃくちゃ抽象的なんだけど、これからやる中で具体的事例に紐付けながら消化・血肉化していこうと思う。