52冊目。
裸でも生きる2 Keep Walking私は歩き続ける (講談社+α文庫)
- 作者: 山口絵理子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/11/20
- メディア: 文庫
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所要時間1時間ちょい。
前回の続きの本。マザーハウスを立ち上げてから、いかにして拡大し、2ヶ国目まで展開していったかというところが書かれている。
前作がどちらかというと著者の半生を綴った、山口さん本人の価値観や思考など人間性が強く出ていた本だったのに対し、今作はよりマザーハウスという企業や途上国の実態をリアルに描くことに焦点が当たっている。
とにかくネパールでの裏切りにつぐ裏切りや、だらしない(と書くと失礼なのかもしれないけど)国民性がまざまざと描かれており、この地でビジネスを行うのはとんでもなく難しく、また危険なんだろうなと思った。
その状況下で、マザーハウスがネパール産の素材を使って新たに商品を作れたのは、諦めない想いの強さの賜物だったと思うけれど、一方ではネパールでの加工には見切りをつけたり、情に流されない決断をしたりと、事業性を担保するような経営判断をすることの大事さも合わせて見て取れる。きっと、山口さん自身もこの修羅場を経験する中で、そういうことを身をもって感じながら成長したんだろう。
この本を読んで考えたことは、マザーハウスはソーシャルビジネスなのだろうか?というところ。
社会的インパクトという意味ではマザーハウスは微々たる影響だと思うし、直接的には営利企業でだ。大きく違うのは、根底にある哲学の強さと明確さなのかな。
まおそもそも、ソーシャルか否か、ソーシャルの定義についての議論を深めて、どこまで意味があるのか分からないけどね。見方によれば、強いポリシーを持ってる営利企業だね。
あとは1冊目よりもマザーハウスの人たちについて人柄が書かれており、よりリアルさを感じながら読むことができた。山口さんと、山崎さんという副社長との関係は、今の自分とリーダーの関係に似ているな…
2冊通じて勇気がもらえた本だった。
社内ベンチャー、想いを通せるようにがんばろう。