35~38冊目。
所要時間は、1冊につき4~5時間くらいかな?
妻に勧められて読んだ本。
上橋さんの本は初めて読んだけれど、描写が臨場感に溢れていて、ありありとその光景が浮かんでくるようだった。夜中に読むと、食事のシーンがキツかった^^;
こういうファンタジーを読んだ感想を言葉に起こすのはどうもあまり得意ではないのだけれど(おそらく「○○を学んだ」というような言葉にしづらいからだろう)、私が心を動かされたのは、エリンが、イアルが、ジェシが、そしてリランが、それぞれがそれぞれを想い合う気持ちの描写に触れたときだった。
人が他者を想う気持ちというのは、どうしてかくも美しいものなのか。いや、美しいだけではなく、どこか切ないものなのか。
・・・きっと、自分と他者という絶対的に異なる二つの存在があり、その断絶を理解して埋めようとしあう両者の強い想いと努力があり、私はその想いの強さに美しさを感じ、しかしある意味絶対に完全に重なり合うわけではないことに、切なさを感じてしまうのかな、と思う。
その切なさは、置かれた環境や状況によっては、時に残酷なまでに深くなる。それは、おそらく人も獣も一緒なのだろう。
久しぶりのこういう本に、脳と心の枯れていたところにようやく水が届けられた感じを覚えた。
読書もバランスよくしていかないとな・・・