48冊目。10月期の教科書として。
社会を変えたい人のためのソーシャルビジネス入門 (PHP新書)
- 作者: 駒崎弘樹
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2015/12/16
- メディア: 新書
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所用時間50分。
営利を得ることではなく、社会的な課題を解決することを第一目的としているビジネス=ソーシャルビジネスの、スタートアップとしての概要を全般的に書いた本。
ボランティアからNPO、社会起業家、そして大手企業によるソーシャルビジネスまで全般的に言えること、なのかな。
第一に思ったことは、ソーシャルビジネスとはいっても、ある程度の営利を得ることが求められる事業としてある以上は、普通のビジネスと共通する部分が多いのだなと思った。
スタートアップのプロセスとして、自分の感じたことをきっかけに現場でヒアリングをし、MVPを設計したうえでテストを回していく。それを投資を重ねて徐々に広げていき、スケールアウトを目指す、というあたり、ソーシャルビジネスというよりはむしろスタートアップの解説、といった感じだった(それはそれで良い読み物になったが)
Tipsとして書かれていた、例えばインフラはオープンになっているフリーのものを使う、クラウド活用、オフィスはスタバかコワーキングスペースなど、このあたりは汎用的だよね。
その上で相違点というか、ソーシャルビジネスならではの特徴を挙げるとすれば、そのイメージからよりヒト・カネなどのリソースを得るのが難しそうである、というか、事業主が特にカネを得ることを後回しにしやすい、ということ。ソーシャルビジネスというその特徴ゆえに、規模拡大や利益を上げることに対しての見方が内外ともにやや厳しいのかな。
あとは、マネタイズの方法が、対価を得るだけではなく寄付や助成金などのモデルがあり、それぞれに応じた戦略があるのだということはなるほどと思った。いかにして、利用者始め世の人々の心象をよく保ったまま収益を上げるか?ということは、きっと難しいんだろうな。
Day1はグラミン銀行とティーチフォーアメリカのケース。具体事例をなぞりながら、概要を頭に入れていこう。