14冊目。
所要時間約3時間。
失敗学を打ち立てた畑村先生の教え子にして、先日講演を聞かせていただいた濱口先生の著作。
書かれていることは前半が失敗学。こちらはやはり「小さな失敗からどう学び、致命的な失敗を未然に予防するか」ということが書かれている。そのために必要なのは、失敗を上位概念化(つまり~)してから下位概念に降りてくる(例えば~)こと。これは公演のインパクトが大きかったこともあって、考え方はよく刷り込まれている。
そして後半は創造学。こちらも失敗学と構造は同じで、顧客の声(VOC)を弁証法的なアプローチ(VOCをテーゼとしてアンチテーゼを考えて、それを合わせてジンテーゼとして一段上の概念を導き出す)によって上位概念化し、そこから創造的な発想(下位概念化)に繋げるという思考論。
失敗学の思考方法は、グロービスの学びと密接に通じる部分があるため、その点ではとっつきやすいのだが、その割には読んでいて自分の中に腹落ちできていない感がある。。。読みながら一般化しきれていないのか、自分の思考がまだまだ甘いということなのか。
ちょっとこの本は、もう一度読み直してみないとなあ。
内容としては良書だと思います。