8冊目。
1/18読了。所要時間約5時間。結構かかった、というか、かけた。
この本は本好きのための、そして本好きをつくるための本
何よりもこの言葉が、この本の本質を言い表していると感じた。
著者は心から本が好きなんだと思う。タイトルの通り、読書の戦略を語った本ではあるが、その中で紹介されている本についての解説がいちいち熱く、心がこもっている。だから、戦略云々ではなく、もっともっといろんな本を読みたいと思わせてくれる。
「読書ポートフォリオ」を、自分の社会人ステージに合わせて、意思を持って変えていきましょう。
ただし時間というリソースは、人類みな1日24時間で平等かつ有限である。読書は単なる娯楽に過ぎず、リターンにつながる投資活動である。だから、たくさんの本を読むためにもリターンを最大化するためにも戦略が必要で、その戦略をどのように立てたらよいか、というのがこの本の主題。
これは、本の魅力を自分にとって最大化するための戦略とも、言い換えることができる。これを知っている著者は、だからこそ読書の魅力を存分に堪能できているのだろう。
この本は、自分にとってある意味「ビジネス基礎」のカテゴリに属する。なんども読み返す価値のある本だった。
「読め方」を鍛える発見型読書法は読んだだけでは身につかないし(一瞬で大切なことを伝える技術と往復して読むと定着ができそう)、家庭内で知を共有する書斎と本棚の作り方は今後本棚を作る際に参考にしたいパート。今後も必要に応じて、どんどん汚しながら読んでいきたい。
個人的には、読書本の中で一番の良書だった。
(1/10時点)
これまで読んできた読書本は、どちらかというと「手にした本をどう読むか」という、どちらかというと読書術、すなわち読書における戦術を中心とした本だった。
この本は、それよりも一段視座を上げている本で、「どんな本を手に取るか」というところを、RPM(リーディング・ポートフォリオ・マネジメント、PPMの読書版)という独自の考え方を提示しながら解説している。
まだ1章だけど、読書における戦略の必要性を感じさせられる。確かに、定番書ばかり読んでいては「みんなと同じ」になってしまうし、かといって地力がないと戦う土俵にすら上がれない。
自分自身は、化学・経営学・音楽・統計学と、今いる枠組みの中ではそれなりに独自性のあるバックグラウンドを有していると思う。今は経営学に軸足を置きながら力をつけようとしているし、今年一年間は(筆者の言う「社会人一年目」フェーズ)ビジネス書を中心でも構わないのかもしれない。ただし、そのことを1月という時期に意識してから1年間過ごすか、それとも何も考えず漠然と100冊という目標数値の下過ごすかということは、雲泥の違いがあるだろう。
そういう意味で、今年この時期に読めてよかった。K君ありがとう。
思い付きで書くならば、今年はビジネス書8割(80冊)・非ビジネス書2割(20冊)で行きたい。ここで留意しておくべきなのは、自分にとって「ビジネス書」のカテゴリには、技術者としての基礎となる本も含まれるということだ。
筆者は、ビジネス書基礎を10冊と書いているが、経営学としての基礎となる本10冊・および技術者としての基礎となる本10冊を選び、これを2年かけて消化するという戦略を取ろうかなと考えている。経営学の基礎本は、読書本の指南を参考にしつつ選別するとして、技術者カテゴリは、界面活性化学・統計学・分析化学あたりか。既に数冊はストックしてあるので、早めに一冊手を付けはじめよう。
それから非ビジネス書は、妻の意向もあり(笑)歴史を取り入れたい。これも初心者向けの本であり、自分の名前の由来ともなっている「竜馬がゆく」から初めて、その近辺から知識を広げていきたい。
どうにも苦手意識がぬぐえないから、今年を転機にしたいなあ。
以上そんな感じ。
そして、戦略は、時間とともに変化するもの。そういう意味で、定期的に読み返したい本だなあ。ということで、「良書」カテゴリを作ってしまいました。